健康のためによかれと思って一生懸命やっている事が逆に体を悪くしている、という事もあります。
万人に有効な健康法など無いと思います。
ある人にとってはよい方法でもある人にとっては健康を害する方法でもあるわけです。
周りの情報を鵜呑みにしないで、自分自身の感覚を大切にして下さい。
① 歩きすぎ
筋力維持、増強と頑張ってウォーキングをして、膝関節炎を起こしてしまう方が結構いらっしゃいます。
変形性膝関節症を患っている方は痛みを我慢して歩くと炎症が増し、水が溜まってしまう事がよくあります。
目標5000歩とか8000歩とかよく言いますが、適切な運動量は人によるので、一つの目安としては痛みが出ない範囲で歩きましょう。
② よい姿勢の維持
いわゆる よいといわれる姿勢でも、長時間同じ姿勢になれば筋肉の血流が悪くなり硬くなってきます。
本来、動物は何時間も同じ姿勢で過ごす事は不自然であり辛くなってくるものです。
⑴ 睡眠中、無意識に 寝返り をするのは自分の体重により同じところが圧迫され、辛くなる為 体勢をかえるのです。
これは人間に与えられた 自分を守るための機能の一つ といえます。
寝返りが少ない人ほど朝起きた時、体が硬くなり起床してしばらくは動きにくいですし、寝違いなどの筋肉を痛めるリスクも高くなります。
寝相が悪いことは よいことです。
子供は寝返りをよくしますが、年齢を重ねるとそういった感覚 (錐体外路系)が鈍くなり寝返りも少なくなります。
眠りが浅い時、少し意識があれば体勢を変える習慣をつけましょう。
⑵ イスに座って行う作業でも、正しく同じ姿勢で座っているより、足を組んだり体重移動を意識して体勢を変えた方がよいです。
足を組んで座ると骨盤がズレるとか歪むとか心配される方いますが、組む足が左右どちらかに偏らなければ大丈夫です。
足を組むとお尻の筋肉が少しストレッチされるので楽なのです。
③ 水分の摂りすぎ
水分をたくさん摂ることが健康によいという話もよく聞きます。
これも人によってはよい事でも、そのせいで体調を崩す人もみえます。
摂りすぎの人とは 喉が渇いていないにもかかわらず、良い事だと信じ頑張って摂る人です。
夏の暑い日、高齢者の方は熱中症の危険性もあるので適度な水分補給も必要だと思いますが、水分をたくさん摂ると 血液がサラサラになる とかは 全ての人に当てはまるわけではないのです。
東洋医学でも 「 水毒 」 という言葉があり水を必要以上に摂る事により、体内に水分が溜まり悪影響を及ぼすとされています。
気、血液のめぐりが滞り体調不良になる、という考え方です。
むくみ、冷え、だるさ、低体温などでお悩みの方は水分を摂りすぎていないか、注意してみて下さい。
④ 安静のデメリット
ギックリ腰について でも触れましたが強い痛みを伴う場合は安静が必要です。
痛みが軽減してきたら少しずつ動ける範囲で動いた方が回復がはやいです。
痛みを我慢するのはよくないですが、怖がらずに少しずつ動いていきましょう。
血液循環の良いところと悪いところは、清流とドブ川ほどの差があると思います。
安静を長期間してしまうデメリットも考えなければいけません。
また、背骨で クッションの役割を果たしている 椎間板 は動かすことによって水分や栄養分を得ています。
ですからよく動いた方が椎間板にとってはよい事で、逆に適度に動かさない事で老化が進行します。
膝関節も同様ですから痛みがあれば体重はかけずに座った状態で膝の曲げ伸ばしをしましょう。
血流促進によって得られる効果
各種筋肉、毛細血管への流入を助け、組織損傷部の回復力を高める
自律神経のバランス調整
免疫力が高まる
脳細胞を活性化させる
基礎代謝を高める、新陳代謝を促進 、低体温を防ぐ