何か身の危険を感じると、即座に戦闘体制モードのスイッチが入り、交感神経が興奮します。

身の安全を守る為に心拍数と血圧を一気に上昇させます。

さらに消化吸収機能などを停止させ 闘争か逃走 に必要な筋肉に大量の血液を送り込むのです。


生き残りをかけて緊急事態に対処するという大切な反応です。

「闘争か逃走反応」はすべての動物に備わっている生きのびるための原始的な防衛システムです。


このように交感神経は身を守る為に大切な役割を果たしています。

現代人が生死に直面することは昔よりは減ったとはいえ、さまざまなストレスにされされています。

例えば嫌いな上司と仕事をしたり、怒られたり。

これもストレス反応がおこり実際に血圧や心拍数の上昇がみられます。

この場合、闘争も逃走もするわけにはいかないので、たいていの人はじっと我慢します。

そんなことが繰り返されると自律神経が正常に働かなくなり心身症になってしまいます。


一方、適度なストレスは免疫力を上げる効果があり康寿命をのばしています。

適度なストレスとは言い換えれば 気の張りといえます。仕事をしたりテスト勉強をしたり、何かの役職を任されるなど。

仕事や勉強がまったくない状況は短期間ならありがたい気になるかと思いますが、長期間そういった刺激がないとだらけてしまいます。

仕事や家事、育児などはストレスもありますが基本的には人生における 生きがい、やりがい、気の張りです。

たまに、お金さえあれば遊びまくる。と夢を語る人がいますが、やはり短期的に満たされるだけの気がします。


ストレスと聞くと悪いイメージを持ちますが、ストレスは多すぎても少なすぎてもよくないということです。


少し話がそれますが、これはあらゆる事にあてはまると思っています。

いわゆる体によい食べ物でも過剰な摂取は毒になるし、無農薬野菜をありがたがる傾向にありますが、虫がつくリスクがあります。

農薬まみれの野菜は食べたくありませんが、適度な農薬のおかげでひと昔前よりも現代人の体内はギョウ虫などの害は減っています。

なんでもかんでも真ん中の平均がよいとはいいませんが、考え方も含め かたよりすぎはいろいろな害をもたらします。

世の中いろんな情報で溢れていますが必ずその反対の見方も存在します。

木を見て森を見ず。 俯瞰で物事をとらえ自分で判断することが大切です。

仏教に 中道 という教えがあります。


一方にかたよらない穏当な考え、やり方。かたよらないこころ。 と解説されています。

釈迦は6年間の厳しい苦行の末、いくら厳しい苦行をしても、悟りを得ることができないと苦行を捨てた。

断食などの苦行を捨て中道にもとづく修行に励み、ついに目覚めたひとになった。

苦行主義と快楽主義のいずれにもかたよらない中道の道へと進んだそうです。

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おくむら

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