当院でも曇りや雨の日に体の痛みや不調を訴える方が多いです。
これは、湿度が高くなることでジメジメした感じが心理的に悪影響を及ぼすからと思われがちですが、それだけではありません。
気圧の影響が大きく関係しています。
地球には 外圧 と 内圧 があります。
外圧には気圧や水圧があります。
対して人間を始めあらゆる動植物の体内には内圧があります。
内圧とは動物の場合、血圧や脳圧、脊髄圧があります。
地球上に生息する動植物はこの外圧と内圧のバランスをうまくとることで生存しています。
このバランスが崩れると身体に異常をきたします。
雨降りの時は低気圧が張り出しますから、 外圧 である気圧が下がる事によって
内圧 である血圧や脳圧が勝ってしまい、
外気圧とのバランスが壊れることにより頭痛、神経痛、倦怠感などを併発します。
急速な気圧低下が招く疾病に 高山病 があります。
これは脳圧を押さえるのに必要な外圧が段階を経ずに低下することで引き起こされる脳血管障害ですから、雨降り前の体の不調は極々軽い高山病を患っているといえます。
極端な例では、宇宙には気圧がないため生身の体では膨張し破裂してしまいます。
逆に外圧が勝ってしまうことにより併発する疾病には 潜水病 があります。
いずれにせよ目に見えない外圧に対し人の体は大きく影響を受けます。
自然界の織りなす現象が私たち人間にどのような影響を与えるのか、これからも考えていきたいと思います。